葉

湧水のまち 三島を歩く〜3
ウォーキング 2008年9月6日   
 
ここは、どこ、広小路?
 蓮馨寺を出たところは、何と広小路でした。三島を歩くのは殆ど初めての私。どこを歩いているか分からないままガイド氏に着いていっているので、いきなり知っている場所に出ると面食らってしまいます。何だか空間をスリップしているみたいな感じです。


            この後すぐ電車が来たんですけど、写せず、残念

三石神社と時の鐘
 広小路前のうなぎ屋さんを見ながら県道を横切って、やってきたのは三石神社です。
 そのうなぎ屋さんですが、8月27日にかもめ号の車検をとるために鮎壺に来た帰り、こんな風景をみました。お昼頃の画像ですが、並んでいるんです、お店に入れないお客さんが。


          これは8月27日昼の画像です 並んでます…

 この日はまだ10時過ぎの時刻でしたのに、店の前には人員整理のためのガードマンがおり、予約の表には10人ぐらいの名前が書かれていました。

ガイドさんの話では、三島は冷たい水が湧いているのでうなぎをしめるのに適しており、多数のうなぎ屋さんが店を構えているということです。その数、現時点で60店だとか!

 さて、来ました、三石神社です。どんな石が三つあるのか聞きそびれましたが、何か名前に由来のある神社なのでしょう。



開店準備をするうなぎ屋さんの裏では、板さんがうなぎを貯蔵庫から出し、氷水に入れて板場に運ぼうとしていました。



時の鐘
 ここ三石神社には立派な鐘楼があります。でも鳴らすのは年末だけだそうです。
 この辺りは江戸時代に防火のための擁壁を作る工事が行われたそうで、その時、資材を置いたり人夫の飯場があった広場を「広小路」と呼んでいたので、今もその名が残っているのだそうです。道理で列車やバスや人々が行き交う交差点になっているのに「広小路」という名がついているんですね。鐘はどんな音がするのでしょうか。



謎の堰
 時の鐘の下を流れる川には、このような堰があります。資料がないので何とも言えないのですが、ガイド氏の話では、跳び石上の渡り石に設えられたスリットに板をはめ、その脇にある水路に水を導いて生活に用いたのでしょう、という解説でした。ガイド氏の背後にある擁壁の高さが微妙に違っているので、なるほどそうかと思いました。



そして神社の社屋の下にこんな樋がありました。今では使われていないようですが、これも産業遺構の一つとして数えてよいでしょう。



下流から時の鐘を振り返ったところです。水のまちという感じがしますね。



鉄道のガードをくぐって
 三石神社から再び川下りが始まりました。これは伊豆箱根鉄道のガードです。駿豆線が開通したのが明治時代ですので、この石組みも明治期の構造物なのでしょうか。



振り返ってみますと、神社から川を渡る橋が2つのアーチの上に載っているのが見えました。眼鏡橋と呼ばれているそうです。



ガードの下は飛び石を伝っていくのですが、そのうちの一つが浮き石になっており、注意が必要と聞きました。幸い私ののった石は浮いていませんでしたが、肝を冷やした参加者もいたようです。






下流にアーチ橋があります。ここも下をくぐっていきます。



今日は水位が低いらしく、河原をじかに歩くことができました。



コンクリートの飛び石を辿って木道を歩いていきます。



水は軽やかに流れていきます。









水深が浅いので、怖いことはまったくありません。水に落ちても心配ナシ。



水と戯れながら説明をしてくれるガイド氏です。






雷井戸へ
 源兵衛川下りの最中ですが、「雷井戸(かみなりいど)へ寄りますので…。」と言われましたので、みんなで川に接した病院の脇を通って住宅地の中へ入っていきました。井戸とは、どんな名跡があるのでしょうか。



ガイド氏はどんどん住宅地の中に入っていきます。すると民家の裏を流れる清流の傍らに説明板が立っていました。



どうやら昔の水源地のようです。上水道が整備されたのでいまでは供用をやめているそうですが、三島ゆうすいの会の有志が大事に管理されているとのことです。

行ってみると、このような大きな井戸でした。透き通った清水が滾々と湧き出ています。す、すごい・・・。



参加者諸氏は歓声を上げて清水に手を浸しています。



湧水のシンボル、三島梅花藻(みしまばいかも)が小さな花をつけていました。



水の苑緑地
 源兵衛側に戻り、川下りを再開しました。
 しばらく歩くと、庭園のように設えた池や緑地に着きました。“水の緑苑地”という湧水池です。池の各所に小さな湧水ポイントがあり、緑も豊かです。そのため、市街地の中に位置しているにもかかわらず、カワセミが住んでいるそうです。運が良ければ、画像中央に見える石灯籠の屋根の端にカワセミがとまって水面を見つめる姿が見られるそうです。



三島梅花藻
 源兵衛川をさらに下りますと、三島梅花藻が群生している場所がありました。



しかし実は一時期激減した梅花藻を三石神社の辺りから株分けしてここに移植し、以後、近所の方々が流れてくるゴミを撤去するなどの世話をしているそうです。



この日9月10日は開花時期としては少し遅いそうですが、小さな花々はそうした優しい人たちの気持ちを受け止めて可憐に咲きそろっていました。



 源兵衛川下りはここまでです。次いでまた住宅地の中を東へと移動しました。そし着いたところは“三島梅花藻の里”というところでした。


      「湧水のまち 三島を歩く〜4へ続く
                                             
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