葉

湧水のまち 三島を歩く〜その2
ウォーキング 2008年9月6日   
 
源兵衛川を辿って
 源兵衛川に秘められた2つめの秘密とは…?
 
 先のページで駅北の工場ができてから湧水が枯れたことを書きましたが、どうやら工場が地下水を汲み上げて工業用水に使っていることがその原因になっているらしい、ということが分かりました。
 そこで工場から出る排水を三島市が譲り受け、源兵衛川に流して、流れを取り戻したということです。つまりこの源兵衛川の水は、正確に言えば湧水ではなく、工場の排水となるのです。したがって、水に手を入れてみると、湧水特有の冷たさはありません。工場の機械を冷却した水ですから、冷たさはなくなっている訳です。

 私も水に触ってみましたが、ぬるくもなく冷たくもなく、普通の水でした。でも川にはハヤがいますので、水は汚れてはいないと思います。


             小さい魚がいるよ、と見入る参加者

そしていよいよ源兵衛川下りが始まりました。



このように緑に囲まれた源兵衛川は、身も心も癒してくれます。



途中、何組かの親子連れが川遊びをしていました。沢ガニが見られるようです。



 参加者の中にも靴を履き替えて水に入る人がいました。持ち物の一つに「川歩きのできる靴」が書かれていたのです。私も持ってきていましたが、水に入らなくても写真が撮れることが分かったので、履き替えるのはやめました。









排水量は工場によって管理されているので、水位が変動することはないのでしょう。ですからこのような歩道が設けられているのだと思います。



どうやら女の子が沢ガニを捕ったようです。



湧水ポイント
 ガイド氏が足を止めて、歩道下にある湧水ポイントを教えてくれました。川底に小さな穴が開いていて、そこから本物の湧水が噴き出しているのです。

元はこうした湧水ポイントがそこかしこに見られたそうですが、今ではすっかり少なくなってしまったと、残念そうに話していました。



やがて川幅が広くなりました。親水広場に着いたようです。



街の水の仕掛け
 休憩のできる河原に井戸の手押し揚水ポンプが設置してありました。これは街のあちこちに設けられた「水の仕掛け」の一つだそうで、水車や水琴窟などの仕掛けが流域各所に20ほど作られているそうです。



鎌倉古道を行く
 一旦源兵衛川を後にして、市街地を西に移動しました。何だか道幅が狭いな、と思って後で調べたら、この道は鎌倉古道と呼ばれているそうです。遠く鎌倉まで繋がっていた主要道だった、ということでしょう。思わぬ所で古道歩きができました。



5分ほど鎌倉古道を歩きますと、最初に見た蓮沼川に出ました。


              鎌倉古道から上流側を見たところです 

この辺りの蓮沼川は、川に入って遊ぶことはできないようです。見て楽しむだけですね。



こうしたモニュメントがあるのは、源兵衛川と違った趣を出すためでしょうか。



蓮馨寺へ
 蓮沼川から離れ、蓮馨寺(れんせいじ)に来ました。ここには太子堂や松尾芭蕉の墓があるそうです。



鉄筋コンクリート製のお寺なので、ちょっと違和感がありましたが、由緒あるお寺のようです。



境内には無縁さんの墓石で作った塔がありました。



 たくさんの柄杓が奉納してあるのは、お地蔵様に水を掛けることで安産祈願をし、願いが叶うとお礼に柄杓をあげる、という風習があるからだそうです。水が流れるように滞りなくお産をしたい、という願いが込められているという説明がされました。



これが松尾芭蕉のお墓です。中に芭蕉翁の遺髪が納められているそうです。



山門脇に立派な唯念念仏塔がありました。唯念・・・、現世利益を願って説法をしたお坊さんですね。



 参道を出てお寺の方を振り返ってみました。なぜここに聖徳太子を祀ったお堂があるのかは、聞きそびれてしまいました。調べ直さないといけません。



さて、参道を出たところはどこでしょう。それが意外なところに出たのです。三島の中心地、そこからまた水の街巡りが始まりました。


    「湧水のまち 三島を歩く〜3」へ続く

                                             
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