葉

白浜の一色に鉱石積み出し桟橋の名残を探して
探訪 2007年3月31日   
 
遅刻して
 3月31日(日)。この日は白浜の学習会で一色(いちき)の史跡調査をする日でした。
 しかし、出がけにK子さんとちょっと口バトルをしたために出遅れた私。待ち合わせの長谷川酒店(高校の同級生の家でもあります)に車で駆けつけましたが、到着したのは8:55。止まっている見覚えのある車は、どれも空でした。どうやら皆さんは出発したようです。はて、集合時間は何時だったでしょうか…。思い違いをしていたのかもしれません。

 もしかしてまだ近くにみんないるかもしれないと思って、周辺を歩きました。しかしお寺の方にはいないし、道ばたでイカの口を干している地元の人も、知らないと言います。
 白浜鉱山の事務所跡にも行ってみましたが、途中のお堂にもいません。水産試験場の裏にも人影はありません。

 一色の竜宮荘の辺りまで来ますと、海辺に突堤があります。

 そういえば、ここは日鉱白浜鉱山から掘り出された鉱石を船積みした桟橋だった、という話を聞いたことがあります。レールも一部が残っているとか…。では、それを探してみようではありませんか。


         白浜・一色の竜宮荘前の突堤


          突堤の先からふり返って見た景色

桟橋は今
 白浜はかつて天草漁で賑わった地区です。その収益で村は財政面で豊かだったそうです。

 その名残がありました。天草を入れたコンテナを計量して干場に運んだレールです。この上を、海女さんや手伝いのおかみさん達が、天草を満載したコンテナに紐をつけて曳いたのです。


             複線のレールですね。今も使われているのでしょうか

 しかし、桟橋付近は稀に歩くお年寄りを見るだけで、ひっそりとしています。この日は、わずか一人のご婦人と朝の挨拶を交わすことができただけでした。


  この奥に日鉱白浜鉱山がありました  ということは、かつてここにレールがあったのでしょう

レールだ!
 船を曳き上げる浜の上に、吹き寄せられたゴミに埋もれて、レールの端がわずかに出ていました。船を係留する杭として使われていたようです。


        吹き寄せられたゴミに埋もれるようにして顔を出しています

 すでに錆びて根元の部分は細くなっています。これでは強度も足りなくなっていることでしょう。このレールに再び船の綱が結ばれることはあるのでしょうか。

                                             
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