石祠
(せきし) |
家のような形をした、石でできた祠です。高さはおよそ40pほどで、木の扉がついている場合もあります。中にお経を安置したのでしょうか。道の傍らにある場合もありますし、個人の家の敷地内にあることもあります |

下田市須郷にて |
大日如来
(だいにちにょらい)
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本来は真言密教の最高仏であるところの大日如来様ですが、石柱のような形で路傍に立てられているのは、死んだ牛馬の供養のためにあるのだそうです。その意味では、馬頭観音と願いが似ています。これは、箕作のいんぼ地蔵様の隣にある大日如来です。明治時代の作ですが、江戸時代の大日如来もほぼ同じ形をしています。
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下田市箕作にて |
馬頭観音
(ばとうかんのん) |
農作業や行脚に使いつつ、かわいがっていた牛馬が死ぬと、それを弔うために立てたそうです。石柱のような形の物もありますし、観音様のような形の物あります。その場合には、観音様の頭に馬の顔が彫ってある場合が多いようです。(頭の上のお馬の顔が分かりますでしょうか?)
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韮山町南条にて |
馬頭観音
(その2) |
観音様の型でない、石柱型の馬頭観音です。これは比較的シンプルな形をしています。 |

下田市河内にて |
巡拝塔
(じゅんぱいとう)
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西国三十三所観音、あるいは四国、板東、秩父の霊場の巡拝を記念して立てた石塔だそうです。昔は、旅をするにも命がけだったそうですので(今も交通事故の危険があるので、ある意味命がけえといえますが)、無事に旅を終えられたことに感謝して立てたのでしょう。 |
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廻国塔
(かいこくとう)
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江戸時代、大乗妙典六十六部を霊場に納める目的で諸国を回ったこと、あるいは廻国の行を続けていることを記念して建立した石塔だそうです。巡拝塔と似ていますね。
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下田市河内にて |
庚申塔
(こうしんとう)
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青面金剛を祀っている、守り神だそうです。塔身下部に三猿(見ざる、言わざる、聞かざる)が彫られた場合があるそうです。 |

韮山町南条にて
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庚申塔
(その2)
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右は、天城湯ヶ島町の宿という地区にある庚申塔です。画像では分かりにくいですが、塔の基部の3面それぞれに三猿が彫ってあります。稲梓の光陽院の下にある庚申塔には、基部に三猿のほか、2羽の鶏が彫られています。 |

天城湯ヶ島町 宿の庚申塔 |
道祖神
(どうそじん) |
路傍にあり、行く人の安全を守る神様のようです。お地蔵様や大師様のようなお姿をしたものや、夫婦のように2体並んだ対のお姿のものもあります。道祖神と言えば、遠くは長野県安曇野の道祖神が有名ですが、探せば案外身近なところにもあり、その土地の人に、花をそえてもらうなど大切にされているものが多いようです。が、一方では、道路工事の際に破損したり、何者かによって盗まれてしまう神様もあるそうです。何ともやりきれない気持ちになってしまいますね。 |

韮山町中条にて |
サイの神
(さいのかみ) |
集落と集落の境目にあり、ここから村に災いが入らないようにと願って立てた守り神のようです。道祖神のような形をしたものや、石祠のような形のものがあるようです。画像は、左が賽の神で、中央の石造物は石灯籠。右は庚申塔です。
賽の神は、正月に行われるどんどん焼きの火の中に入れられる風習があったそうで、そのため摩滅していることが多いとのことです。 |

天城湯ヶ島町 宿にて |
宝篋印塔
(ほうきょういんとう) |
石塔のような形をしていて、高さも1メートル前後と、かなりあります。元々は、中にお経を収めていたそうです。保存の良い塔は、形も左右対称で美しいです。 |

下田市河内重福院にて |
地蔵
(じぞう) |
いわゆるお地蔵様です。昔、その土地に住む人々の無事や安全を祈って、土地の篤志家が立てたようです。右の画像のお地蔵様は、両脇に小さな2つのお地蔵様をお供にしています。 |

下田市河内にて |
六地蔵
(ろくじぞう) |
六つのお地蔵様が横に並んでおられるのを見ることができます。六つというのは、死後の六つの世界を表しているそうです。死んだものが行く世界を下から順に書きます。
・地獄(じごく)
まさに最悪の人間が行く世界です。その恐ろしさはこで 説明するまでもないでしょう。
・餓鬼(がき)
食べ物を粗末にした人間が行くとされています。ずっと腹 を空かしてさまようのだそうです。
・畜生(ちくしょう)
生き物をいじめた人間が行く世界だそうです。ここでは自 分が動物にいじめられるそうです。
・修羅(しゅら)
人の物を盗んだものが行くそうです。
・人間(にんげん)
可もなく不可もない普通の人間が行く世界だそうです。
・天上(てんじょう)
よい行いを重ねた者が行く世界だそう です。いわば天国でしょうか。 |

下田市重福院にて

下田市松尾にて |
名号塔
(徳本) |
右は、下田市中村にある「徳本名号塔」その昔、徳本上人がこの地を訪れて念仏を唱えたのを記念して、地元に人たちが立てたそうです。当時は徳本様を迎えて人々が大フィーバーしたそうで、あちこちの土地で熱烈歓迎を受け足そうです。 |

下田市中村にて |