葉

猫塚を探して〜その3
 探訪2009年3月27日

猫塚あった〜っ!
 
案内板に沿ってゆっくり車を走らせていくと、何でもない畑と住宅のそばにお目当ての猫塚がありました。こんなところだったんだ〜。


高さ2mほどの石柱の上に、小さなニャンコの石像が載っています。きっと盗難やいたずらの被害を防ぐためでしょう。雨ざらしになっているので劣化が心配です。



大きさは、普通の猫ぐらい。ちょうど抱っこできそうな大きさに彫ってあります。口を少し開けているように見えるのは、鳴いているところを表現しているのかな?



尻尾が真っ直ぐで長い血統のにゃんですね。ニャンコには、「長しっぽ」と「短しっぽ」と「真っ直ぐしっぽ」と「曲がりしっぽ」の4タイプがあるのです。それらのうち2つが組み合わさって、そのネコのしっぽのタイプが決まります。



後ろ姿も愛らしいニャぁ〜。



傍らの説明板には、こう記されています。



上記の説明文を読むと、先に見てきたねずみ塚の言い伝えと似ている感じがします。どちらも海上からの渡来神を象徴していると思うのですが、どうでしょうか。

駒形神社を探して
 いつまでも猫塚を見ていたい気持ちだったのですが、もう一つみたいところがあったので、名残惜しさを胸に移動しました。それは、猫塚の近くにあるという駒形神社です。そこに、やはり古い燈明台の跡が残っているというのです。

 猫塚からそれらしき方向に車を走らせると、いかにもお寺かお社の境内という場所がありました。てっきりそこが駒形神社だと思っていたのですが…、燈明台の跡はおろか、お堂がありません



しかしこのようにたくさんのお地蔵様が並んでいます。



そして、西国三十か所巡りや善光寺参拝の供養塔が立っています。



金比羅山の石碑も並んでいます。ツタなどが絡まずきれいにされているのは、近所の方々が管理しておられるからでしょうか。



そして仏像を収めたお堂があったのですが、中の写真を取り忘れてしました。中には、遍照院のご本尊である十一面観音像があるのかと思います(想像です)。



 どうも変なので、思い切って近くの民家を訪ね、出てきたおじさんにここは駒形神社ではないのか尋ねたところ、駒形神社は別の場所にあることが分かりました。私の大きな勘違いだったと言う訳です。そしてここは猫塚ゆかりの遍照院の跡であるらしいことが分かりました。

駒形神社はこちら
 改めて車で50mほど移動すると、ちゃんと駒形神社がありました。もう〜、分からなかったよー。



鳥居をくぐって境内を少し歩くと、お目当ての燈明塚がありました。まさに資料の写真とおんなじ! 



 駒形神社という名は、この沖に駒形岩という岩礁があることに由来しており、そこでたびたび船の難破事件が起きたことからここに燈明台が設けられたということです。



ここからは海が見えないのですが、かつてはこの塚の上に燈明を点す建物があったのではないかと思います。



もしかしたらこの辺りにはこうした燈明塚がいくつもあったのかもしれません。



あとでよく見ると、ここ駒形神社は神主さんが常駐している立派な神社であることが分かりました。


   
 遠州灘を臨む丘に建つねずみ塚とねこ塚、そして燈明台。それらは海との密接な関わりから生まれた歴史の贈り物なのだと思います。  
                                             
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