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道標
 こちらでは、稲梓で見られる道標を紹介しています。 徒歩や馬車で旅していた頃の風景がそこはかとなく偲ばれます。
 
八木山の道標


 須原から八木山に入り、車道から一本高い通りを上りますと、水色の民家の前の三叉路にこの道標が立っています。「右 小鍋ヲヘテ天城街道ニ通ズ 左 大鍋近道 大正十五年」と記してあります。高さは台座を含め70cmほど。
 ここを左に行きますと、一旦八木山の次の三叉路(現在の道の小鍋と大鍋の分岐点)に下ります。右に行きますと、右下に見える市道を経てサイの神の前から古道に入り、小鍋峠に向かいます。

須原の道標
 須原の国道の直線を北に走り、「伊豆横道第十二番札所 法雲寺」の道標を正面に見て左に入ります。道なりに行きますと、三叉路の間に、この道標があります。右に下りますと河津に行く国道で、左は小鍋峠につながる道です。
 手前のお地蔵様には、光背に銘が彫られています。資料によりますと、「□証菩提 右十三はん堂山 左ミしま道」と刻まれているそうです。「堂山」というのは、この先にある、伊豆横道三十三カ所第十三番観音 普門院のことです。
 その後ろの石柱も道標です。江戸時代の沼津の海鮮問屋、増田七兵衛さんが下田に商売に来て、ここに道標を立てたそうです。どうやら仕事がうまくいったために、下田の街に感謝してこの道標を立てたそうです。
この道標、冬でしたら午前11時30分ごろに見に行きますと太陽光線の具合がよく、文字を実にはっきり読みとることができます。


        舟型光背を持つお地蔵様(道標銘)


                   石柱型道標 

 こちらには、「右下川津東浦 左三しま 道」「安政二乙卯年 君沢郡小海村増田七衛兵造行之」と刻まれているそうです。高さは120cmほどあります。
 増田七衛兵さんは、このほかに小鍋にも同じような道標を立てています。そちらもいずれ紹介します。
                                             
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